病院長あいさつ

徳山医師会は昭和10年に発足し、今年で90周年を迎えます。徳山医師会はいくつかの社会貢献事業を行っていますが、その中核事業が当院の事業で、当院は昭和41年に設立されました。
当院は設立当時より今日に至るまで、医師会員が当院に登録すれば、自ら主治医となり24時間体制で入院診療ができる全国で唯一の完全オープンシステムを維持しています。登録医が通院治療から入院治療まで切れ目のない診療を続けることで、患者さんに大きな安心感を与えています。登録医は、徳山医師会病院常勤医や、山口大学医学部附属病院と徳山中央病院からのコンサルタントと情報交換をすることでより幅広い診療を行うことが可能です。
平成9年に厚生労働省は地域医療支援病院制度を創設しました。身近な地域で患者さんに医療が提供されることが望ましいという観点から、地域の「かかりつけ医」と地域医療支援病院が医療機器等の共同利用等を通じて、地域医療の確保を目指すというものです。当院が行ってきた医療体制はまさに地域医療支援病院の体制そのものであり、当院は平成13年に山口県で2番目に地域医療支援病院に認定されました。
当院は医療レベルの向上にも努めており、令和3年に日本医療機能評価機構から3rd G: Ver.2.0を取得しています。令和8年には3rd G: Ver.3.0への更新を目指しています。また、当院には手術室が3室あり、眼科、整形外科、耳鼻科、婦人科、泌尿器科、外科の手術も行われています。令和6年度には約300件の手術が行われました。
今後は少子高齢化の進行に伴い、医療体制には大きな変化が起こる可能性がありますが、周南市では、1次医療圏の「かかりつけ医」、当院を含めた入院施設のある2次医療圏病院、そして高度な医療が可能な3次医療圏病院である徳山中央病院という役割分担が明確になっており、盤石な体制が確立しています。当院は今後も起こりうる医療改革の中でも、2次医療圏病院として、特に「かかりつけ医」との連携を大切にしながら職員一丸となって地域の皆様へ安全で質の高い医療を提供してまいりたいと存じます。
- 病院長松本 美志也